救急研修で役立つ参考書

初期研修、救急研修で役立つ参考書

救急科の研修がはじまると誰もが一度は感じることがあるでしょう

ちゃべす
救急患者が来たけど何の検査をすればいいのか分からない・・・

救急の勉強はどのような参考書で勉強するのが良いか分からない方も多いと思います。研修医の活躍場所はなんといっても救急外来です。この記事では初期研修で救急研修が始まるかた、当直が始まる方、学生実習で救急科をローテする方に私の使ってみて役に立っている参考書を紹介します。

救急外来に持ち込めるサイズの参考書

・当直医マニュアル

・もう困らない救急・当直ver3電子版

救急外来の外で使う参考書

・内科救急診療指針2016

・研修医当直御法度

・もう困らない救急・当直ver3

救急外来に持ち込めるサイズの参考書

当直医マニュアル

処方するか救急外来でよく出会う症候について鑑別疾患や必要な検査、問診事項など簡潔に書いてある本です。1ページに多くの情報がまとめてあるので時間のない救急外来ではパッと調べる際に役に立ちました。症候の項目と疾患の項目に分かれており、具体的や処方例(一般名、商品名含め)書かれている点がとても助かります。

指導医
なんでもいいから抗ヒスタミン薬出しておいて
ちゃべす
抗ヒスタミン薬って何があるだろう・・・
薬の名前も一日量も何回に分けるかも分からない・・・

もう困らない救急・当直ver3 電子版

こちらも症候別にどのような鑑別をあげ、初期対応、鑑別診断、どのような問診や検査をするのか、どのような点に注意するのか、どの疾患らしいのか、治療内容についてまとめられています。

当直医マニュアルより細かい内容まで記載されていますが、ページ内の情報量は当直医マニュアルの方が多いです。

1st thought(まず何を考えるべきか?)2nd thought(次に何をすべきか)治療処置について詳しくまとめられています。

各検査値の感度特異度や疾患同士の鑑別点(例:失神と痙攣の鑑別点)、各種スコア(肺血栓塞栓症のmodified Wells criteria)など症候まとめの中に記載されており、救急外来でのアセスメントにも役立つので個人的に気に入っています。

救急外来の外で使う参考書

内科救急診療指針2016

内科の救急疾患について症候論と各論からまとめてある参考書です。内容が簡潔かつ具体的であり非常にわかりやすいです。鑑別疾患、必要な問診事項、検査に加え、薬剤の投与量や点滴の速度具体的な処方例まで記載されているため右も左も分からない初期研修医がすぐ臨床で「使える」知識を調べることができます。

症候論の項目で診断に向かうフローチャートがあり、初期対応から、どのように検査を進めていくのが良いのかまとめられている点も良いです。

指導医
糖尿病性ケトアシドーシスの初期輸液は何使う?何ml?速度は?
ちゃべす
・・・・

こんな問題もすぐ解決できます。

またこちらの本はJMECC(Japan Medical Emergency Care Course)講習会を受講する際に購入必須となります。JMECC講習会の受講は総合内科専門医試験受験の必須項目となっているため、将来内科を考えている方々は早めに購入するのが良いかと思います。

内科専門研修 修了要件

日本内科学会専攻医登録評価システム(J-OSLER)に以下のすべてが登録され、かつ担当指導医が承認してい ることをプログラム管理委員会が確認して修了判定会議を行う。

1)主担当医としてカリキュラムに定める全 70 疾患群のすべてを経験し、計 200 症例以上(外来症例は 20 症 例まで含むことができる)を経験することを目標とする。但し修了認定には、主担当医として通算で最 低 56 疾患群以上の経験と計 160 症例以上の症例(外来症例は登録症例の 1 割まで含むことができる) を経験し、登録しなければならない。 添付の別表参照。

2)所定の受理された 29 編の病歴要約

3)所定の 2 編の学会発表または論文発表

また、項目 12 に記されている内科系の学術集会や企画に参加すること。

4)JMECC 受講

5)プログラムで定める講習会受講(講習会の内容については項目 14 を参照)。 医療倫理・医療安全・感染制御に関する講習会については、それら任意の異なる組み合わせにより、

年間 2 回以上の受講が必要とされる。

6)指導医とメディカルスタッフによる 360 度評価の結果に基づき、医師としての適正に疑問がないこと。

専門研修プログラム整備基準-日本内科学会 https://www.naika.or.jp/jsim_wp/wp-content/uploads/2018/09/2017-program.pdf

研修医当直御法度

症候別に臨床に即した症例を提示して、医療面接、身体診察、鑑別診断、救急外来での対処法についてまとめられています。CTの適応や眼科や耳鼻科、精神科などマイナー科救急疾患について個別項目がある点、鑑別の語呂合わせなどもまとめられている点が特徴です。税込で3000円程度で買える点も魅力的です。

もう困らない救急・当直ver3

救急外来に持ち込んで使う参考書の欄でも書かせていただきました。個人的にお気に入りの一冊です。座学での勉強にも役立つので、電子版を救急外来で、冊子版を座学用で使用するのも良さそうです。

まとめ

救急で使用している参考書についてまとめてみました。個人的には外来では「もう困らない救急・当直」、座学では内科救急診療指針がオススメですもちろん学生の救急実習にも役立つと思います!あなたのお気に入りの救急参考書などあれば是非教えてください。

関連記事

ブログランキング・にほんブログ村へfiofiosのブログ - にほんブログ村

おすすめの記事